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いじめられっ子ヒロキのハナシ3~ヒロキのママのハナシ【不登校にっき36】

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これまでのヒロキのお話は ↓ こちら

 

 

 

 

ヒロキはいじめられっ子ですが、もしいじめがなかったとしても気になっていることはありました。


何かするのがいつもワンテンポ遅く、

授業に集中できない(騒ぐわけではなく無気力)、

自分の身の回りのことができない(お世話係がついてる)、

宿題をやってこない。

表情が乏しく、

しゃべるのがあまり得意でなく、

そのため無口だけど、しゃべりだすと止まらなくなったりする。

 

話すときに文章を相手にわかりやすく構成するのが苦手で、ヒロキが話すときは息子が「それってこういうこと?こう言いたいの?」と交通整理することが多いのだそうです。

 

周りから見てはっきりわかるほど、ヒロキにはそういうところがある。

 

正直に言って、息子から話を聞いたときはなにか発達障害のようなものがあるのでは?と思ったんですよね……。

そんなことなかなか言えないですけどね…。

 

今のようにできないことをひたすら責められるという環境はもし障害のようなものがあるなら最悪ですし(まあなくたって最悪だけど)、彼にあった対応をしさえすれば改善するものも多いのでは、と思っていました。

 

さらに、持っているものを取り落とす、ばらまいてしまうなど、何か失敗したときに

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フリーズするというんです。

 

はじめのうちは、息子も

「自分がやったのに、周りの子が片付けるの手伝いもしないんだ。だからあんなに怒られちゃうんだよ」

と言っていたのですが、え?ちょっと待って。

 

それって彼の意志なの…?

 

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先生や周りの子、息子の声にすら反応せず微動だにしない。

周りからは非難の嵐。

 

いやいやいや。

それって防衛機制じゃないです?

 

虐待された子やPTSDのある子が、つらい状況を「これは自分ではない」と思い込むために一切の感情を封じ込めちゃう症状。

 

少なくとも、片付けるのがめんどうとか、なんで自分がやらなきゃならないんだとか、そんなふうな理由でやらない雰囲気ではないんじゃない…?


そしてそれって、今までのいじめが作用していないわけがないと思うんですよね……。

 


ふだんとても無表情なヒロキ。

罵倒されても能面のような顔で耐えているヒロキ。

もうすでに心は壊れかけているように私には見えます。

 

余計なお世話なのはじゅうじゅうわかっています。

でも、たぶんこれほっといたら、一生気になるじゃないですか……

もし障害なり心的外傷なりがあるのなら、彼一人ががんばってどうにかするなんて無理だと思うんですよ…。

 

彼の今後のためにも、彼にあった対処を探してあげることは必要なのではないかと思っていました。

少なくとも今のままでは彼の心は壊れてしまうのでは…

 

 

いじめの話もあって気になっていたのは確かです。

でも、正直関わるのは躊躇していたところはありました。

 

 

なぜなら初めて会った時のヒロキのママの印象は…

 

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正直「いつか『霊験あらかたなツボ』かなんかを猛プッシュされそう」という……

 

ヒロキの習い事のためにバイトしているというのをすごく言うんだけど、いやそれより前にすべきことあるんじゃ…っていう……いや……言えないけど(その時は)。

 

少なくともフラットに話して素直に聞いてもらえるようには思えませんでした…。

 

そのヒロキママから夏休みにお誘いを受けてランチしたのは、ひとえに担任にした話をヒロキママに伝えるべきだろうと思ったからでした。

 

 

案の定ヒロキは親にいじめられているという話をほとんどしていなかったんですが、ママの反応は「あーやっぱり」という感じ。

 

 

ヒロキは小学1年の頃から4年連続でいじめっ子のユウトと同じクラスで、1年生のときにはユウトとその友達から羽交い絞めにされてズボンを脱がされるとかそういうレベルのイジメを受けていたそうなんです。

 

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さすがにその件は問題になってそれぞれの親に連絡がいったそうなんですが、細かいことは

「うちの子全然しゃべらないのよねー。イヤなことあっても学校においてきちゃうみたいでー」

聞いてもほとんど答えなくて、他のママから聞いてわかることも多かったそう。

 

それにそのほかの子からも殴る蹴るといった暴力は日常茶飯事で、何度も学校にクレームを言ったりしていたんですが

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改善することはあまりなかった。

 

それでもヒロキママも毎年、暴力の多かった子(毎年違う子…)は「来年同じクラスにしないでくれ」と学校に頼むことはしていて、ユウトはたまたまいつもちょっと順位が低くて(あんまりたくさん言うのもな)と躊躇して出さなかった名前だったんだそうなんです。

それだけ今までヒドイことされてたってことだけど…

 

そんな話を聞いたり、こちらも息子から聞いたヒロキがされてることの話をしたり、勉強について話したりしました。

 

うちはたまたま身内に大手の学習塾関係者がいるので、いろんな情報が入ってきます。

勉強に関してやはりとても気になっていたみたいで、勉強方法や塾にはいつから行くかという話にはとても関心が強いようでした。

 

で、その中で出た話なんですが、ヒロキは今すでに7つも習い事をしているというんです。

 

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小学四年生が7つ…

 

しかも毎日の家での練習が必要なものがふたつ、宿題がたくさん出るくもん、英語も……

そりゃ、学校の宿題やってるヒマないね……

 

そのうえ

「漢字ドリル1ページやるのに2、3時間はかかるんだよねー。

うちの子グズだからさー。

寝るの12時とかになっちゃうから付き合ってられなくてー」

 

…………えーと、えーーーーーと…そりゃ、パンクするよ…

 

 

 

ヒロキは一人っ子。

ママはこの子を大事に「完璧に」育てようと大きな期待をかけたそう。

 

もう全部やってあげた。

着替えも食事も自分の物の管理もすべてママがやってあげた。

子供がちょっとでも傷つくことがないように、損なわれることがないように細心の注意を払った。

 

その結果

 

「砂遊びはダメ」

 

「外はバッチイからダメ」

 

「そんなとこさわちゃダメ」

 

「虫がいるからダメ」

 

ほとんど外に出さなかった。

 

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育児サークルに入ったりコミュニティセンターに行ってほかの赤ちゃんのママと交流したりはしたけれど、

 

「あの子はほかの子を叩いてるの見たから」

 

「あの子はおもちゃ譲ってくれないから」

 

「あのママはウザイことを言うから」

 

「このママは子供を平気で泥んこ遊びさせるから」

 

「あのママは子供が鼻たらしてても連れてくるから」

 

「あの先生はイヤミなこと言ってくるから」

 

次々と断交していって、結局幼稚園に入ってもヒロキはあまり友達ができず。

 

一度も幼稚園以外でほかの子と遊んだことがなかったし、幼稚園から帰ったらやっぱり家から出なかった。

 

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かといってママは家でヒロキの相手をするのは苦手でした。

 

そのかわり習い事をしました。

 

幼稚園入園前からくもんに行った。

はじめのうちは問題を前にひたすらボーッとしていても叱られなかったし、すこしずつでもできれば褒めてもらえた。

 

でも年齢が上がっていっても問題を前にボーッとしてやらないのは治らず、先生にしかられるようになった。

 

それでも宿題は時間がかかっても必死にやらせました。

 

しかし小学校にあがると宿題の量も多くなって学校の宿題が全くできなくなり、くもんの先生には「一度やめて学校だけに集中したら?」とまで言われた。

でもやめたらもっとできなくなると、宿題の量を調整してもらって今まで続けてきた。

今まで続けてきたからにはやめるのもしゃく。

 

英語もできないと。

○○ちゃんは科学もやってるらしいからそれも。

お友達がやっててうらやましかったから、ピアノ。

バイオリンやってる子がいるの!かっこいい!

運動も必要だから水泳。

セットでつけるとお得だからついでにサッカーも。

 

そうやって習い事が増えて、小学校入ってからも「危ないから」「習い事が忙しいから」と外に出さず、友達もほとんどできなかった。

 

近所に同年代の子供たちはたくさんいたけれど、

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ママのトラブルも多くほとんど遊んだことはなかったそう。


さらに習い事代がバカにならない金額になり、ママはバイトをはじめ、そしたらそっちにハマっちゃって、平日どころか、土日もほとんどびっちりかけもちバイト。

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その間、放課後も土日もヒロキはひとり部屋でポツンとゲームして待ってる…。

(パパは休日はいるけど自室で一人でゲーム……)

 

小学四年になっても「一人で外には出せない」そうで、ヒロキの家の前は素敵な原っぱや広場があるんですが、ヒロキは行ったことがない(そこで遊ばせたことない)。

 

 

「うちはこんな感じーアハハハーやばいよねーw

やっぱ私が全部やってあげちゃうからさーw

家ではずっと怒鳴りっぱなしw」

 

という感じで話されていたんですが……

 

ものすごく暗澹たる気持ちになったんです。

これは、もしかして根が深いのかもなあ、と……。

 

ヒロキのママも一生懸命だったと思うんですよね……。

ワンオペでパパさんはゲーム以外はほとんどヒロキに関わらなかったそうなので。

 

話していてこう、「こうしよう」と思ってしてるわけじゃないんだな、という印象を持ちました。

こういう育て方しよう、というポリシーがあるわけじゃなく、その場その場を対処していたらこうなった、という。

 

それで、少しヒロキとヒロキのママにかかわってみようと、そう、思ったんです。

 

もちろん私だって完璧な育児ができるわけじゃない。

いやむしろ失敗続きだけど……人のことかまってるヒマあんのかよって自分でも思うけど…

 

自分でもそれが正しいかどうかは全然わからないし、こういう不純な(?)動機で誰かと仲良くするということが今までほとんどなかったので、その点だけはすごく葛藤していました。

 

 

でも正直に言って、ヒロキのことがある程度改善しない限り、息子の精神的な安定は難しいという気もしたんですよね……。

 

 

 まだ続きます

 

 つぎのおハナシは

 

 

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